FX取引は、24時間世界中で行われていますが、その市場自体はどこにあるのでしょうか。
FXの市場は、為替市場もしくはインターバンク市場といいますが、ある巨大な市場が地球上のどこかにあるわけではありません。
「インターバンク」という名が示すように、世界中のあちこちで銀行などの金融機関の間で相対取引が行われているのです。しかしながら、私たちが個人としてこういったインターバンク市場で取引している金融機関と直接取り引きすることはありません。
そこで登場するのがFX業者です。ＦＸ業者は、インターバンク市場に参加している金融機関と私たち個人を繋ぐ役割をしています。つまり、私たちとインターバンク市場の仲介的な役割をしているのがFX業者ということになります。
そのため、FX会社によって、提示される為替レートが異なることがあります。なぜなら、FX会社が取引する金融機関が異なることがあるからです。もちろん、レートが異なるといっても、それほど大きな差になることはありませんし、自分が取引しているFX会社のレートと他の会社のレートが異なるからといっても、気にする必要はありません。
東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場とは？
FX取引をやっていると、「東京市場」、「ロンドン市場」、「ニューヨーク市場」などの市場をニュースなどで目にすることがあります。
これは、別に為替市場が東京やロンドン、ニューヨークなどで為替市場が開かれている、という意味ではありません。株式などの証券取引では、そういった市場が存在しますが、外国為替の世界では存在しないのです。
為替市場は、24時間開かれていますが、全ての人が24時間ずっと取引しているわけではありません。時間帯によって、活発に取引される地域が異なるのです。
例えば、日本時間で朝9時から午後3時頃までは、東京での取引が活発なので、「東京市場」、午後3時、4時くらいから午後9時、10時くらいまでは「ロンドン市場」、午後9時くらいから日本の早朝までは「ニューヨーク市場」と呼ばれますが、それはそれぞれの時間帯で活発に取引が行われている地域を便宜的に示しているだけなのです。