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「外国人投資家」の正体

ミステリアスなタイトルをつけてしまいましたが、そんなサスペンスめいた内容の記事ではありません。経済の記事を読むと目にする「外国人投資家」とはどういったものなのか、簡単に説明します。

現在では、株式市場を語る上で、外国人投資家の存在を無視することはできません。証券会社を通じた委託売買全体に占める比率では、外国人投資家の方が個人投資家よりも上回っている状況が続いています。

外国人投資家の正体は、主に機関投資家です。日本の年金も、ある比率に従って、国内や海外の株式を買うなどして運用されていますよね。外国でも、年金を管理する政府系ファンド等が、日本の株式をポートフォリオに加えているのです。

さて、こういった機関投資家は、ある比率で各国の株式をポートフォリオに加えます。例えば、日本株の比率がある一定の比率よりも下がれば日本株を買い、逆であれば売りを行って、比率を保とうとします。この時、参考にされるのが、世界の株式市場での各国の株式市場の占める割合です。この割合について、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)が発表しているMSCI指数(MSCI Indices)が参考にされることが多いようです。

MSCIのウェブサイト

さて、去年(2011年)の外国人投資家による日本株の売買状況はどうだったのでしょうか。
これを調べるには、東京証券取引所のウェブサイトを見るのがよいと思います。

東京証券取引所のウェブサイト

調べてみると、2011年(1月4日~12月30日)の期間、外国人投資家の日本株の買いは売りを超えています。金額で、1,972,486,217千円の買い越しとなっていますね。約2兆円の買い越しです。日本株の世界全体に占める割合が低くなった、もしくは安い水準にあると判断されたと思います。なお、外国人投資家が占める割合は、65.7%。依然、高い水準を保っていることが分かります。