会社の利益は社長と社員のもの?
株式会社の利益(profit)は、誰にものになるのでしょうか。
当然、社長と社員が働いて稼いだ利益だから彼らのものだ、と思いがちですが、そうではありません。
会社があげた売上高(sales)のうち、経費や税金等を取り除いた「純利益(net income)」は、株主のものです。
では、社長や社員の給料はどうなるのかというと、これら給料は経費という形で処理されます。
さて、配当が会社の利益から支払われるのは、前にも学んだとおりですが、会社の利益は全て株主に配当として支払われるのでしょうか。
そういう会社も無いわけではないでしょうが、ほとんどの場合、配当として支払われるのは、利益のうちの一部です。
純利益のうち、配当として支払われる割合のことを「配当性向(payout ratio)」と呼びます。
では、配当として支払われなかった残りの部分はどうなるのかというと、将来の事業のために会社に蓄えられることになります。これを「内部留保(internal reserves)」といいます。この内部留保を使って、設備を整えたりするわけですね。
この部分は結構重要なので、是非覚えておきましょう。