株式市場とは何か
私たちは、株式をどこで手に入れればよいのでしょうか。他の株主から直接買い取る場合もありますが、そんな事はほんの一握りの人間しか行いません。
一般的には、株式の取引は「株式市場」を通して行います。そもそも、株式会社の株主の数には上限がありませんので、出資者が多ければ多いほど、多くの資金を集めることができます。そういったことを円滑にするために考え出されたのが株式市場なのです。
株式市場は、証券取引所とか店頭市場などと呼ばれます。ここでは、不特定多数の人や機関が株式の取引を行うことができます。
株式を発行する立場からすれば、自分の会社の株式を広く認知させ、資金を多くの人から募ることができます。このように、会社の視点から見れば、株式市場は資金調達の場であるといえます。
株式市場で株式を公開することを上場(じょうじょう)と呼びます。どんな会社でも上場できるわけではなく、証券取引所によって一定の条件が設定されており、その条件をクリアした会社だけがその市場で株式を公開できるようになります。つまり、上場され公開されている株式には、ある一定の信用があると考えることもできます。その信用により、投資家たちは、取引をある程度安全に行うことができるのです。
株式市場は、このように会社が株式を公開する場所ですが、私たち投資家の視点で言えば、株式を自由に取引できる場でもあります。株式市場を通じて株を取引することで、投資家たちはいちいち他の株主たちと交渉することなく、迅速に株式を売り買いできるのです。インターネットの発展により高速な取引が可能になり、「デイトレーダー」と呼ばれる一日に何回も取引を行う人も出てきました。
このように、株式市場ではある程度の流動性が確保されており、投資家たちの取引が円滑に行えるようになっています。上述のデイトレーダーなどのように、一日に何回も取引を行う人から、数年に一度しか取引を行わない人まで、それぞれの思惑で自由に取引できる場が株式市場なのです。