アメリカ合衆国の経済指標として「ADP雇用統計」と呼ばれるものがあります。
「米国雇用統計」と名称が似ていますが、「米国雇用統計」と「ADP雇用統計」は別の経済指標です。
今回は、「ADP雇用統計」について学びましょう。
ADP雇用統計とは何か
ADP雇用統計とは、米国の給与計算などの人事関連サービスを行う会社である Automatic Data Processing, Inc.(オートマティック・データ・プロセッシング社、ADP社)が発表している経済指標です。
この会社の頭文字を取って「ADP雇用統計」という名称になっているんですね。
このADP社は、NASDAQに上場している会社です。
ADP雇用統計は、このADP社が顧客である膨大な数の企業から得られた雇用状況を基に算出されており、非農業部門雇用者数を予想するために使用されます。
主に FX で重視される経済指標です。
ADP雇用統計の発表日・発表時間
ADP雇用統計は、米国雇用統計の2営業日前に発表されます。
そのため、米国雇用統計の先行指標に位置付けられています。
ADP雇用統計と米国雇用統計の違い
ADP雇用統計は、ADP社が顧客の企業から得られたデータを基に算出するもので、データ算出の対象となるのは民間企業のみです。
これに対し、米国雇用統計の非農業部門雇用者数は、民間企業と政府機関を対象としています。
つまり、ADP雇用統計には政府機関の雇用が含まれていない、というのが米国雇用統計との大きな違いとなります。
ADP雇用統計=民間企業
米国雇用統計=民間企業+政府部門
ADP雇用統計は、あくまで米国雇用統計の先行指標として参考にされているものですね。
ADP雇用統計を英語で何という?どこで調べられる?
「ADP雇用統計」は英語で ADP® National Employment Report と表記されます。
また、統計データは、下記アドレスでチェックできます。