経済ニュースを読んでいると、「インサイダー取引」と呼ばれる用語を見かけることがあります。
この「インサイダー取引」とは一体なんでしょうか。
「インサイダー取引」は違法行為
「インサイダー取引」とは、一般の投資家が知りえない、業界や企業などにおける内部情報を利用し先回りして利益を得る取引のことです。
当然、このように一部の内部関係者しか知らない情報を悪用して利益を得る行為は、一般の投資家からすればフェアではなく、証券取引法によって違法とされています。
もちろん、違法とされているといっても、残念ながらインサイダー取引による逮捕者は毎年のように出ています。
上場している会社が何千社にも上ることを考えると、法律でインサイダー取引を完全になくすことは残念ながら現実的ではないでしょう。
株式を取引する投資家としてはインサイダー取引の可能性も常に念頭に置いて取引しなければなりません。
FXはより公平
「インサイダー取引」が話題になるのは、主に株式取引においてです。
例えば、会社内の機密情報(例えば、多額の損失など)を知りえる内部の人間が、その情報がニュースになる前に、その会社の株を売るなどして利益を得ます。
逆に、株取引と比べ、FXなどはインサイダー取引がなく、極めて公平性が高く健全な取引であるとされます。
というのも、FXでは世界中で取引される通貨が取引対象となるので、ある一部の人間が市場全体を動かすほどの影響力を持つことがほぼ不可能なのです。
つまり、FXの取引規模や市場規模の大きさが、公平性を担保しているような形ですね。
ただし、日銀など国単位で資金が動くことによりレートが大きく動くことがあります。「為替介入」などはその例です。